内野博之先生に2023年度東大現代文の問題について聞いてきました。一部ですが紹介します。
文章は「マスク=仮面」であり、文章の内容と現代のマスク社会との重ね合わせがされていて意図的に選ばれてるらしい。内野先生自身読んだことがあるらしく、早稲田で出題歴がある。難易度評価は「今年も難しい」
段落は綺麗に切れる。但し主題が序盤にある典型パターンではなかった。
(1) Sは仮面の探求。「普遍的なもの」「根源的なもの」は一見どこからも引っ張ってこれそうだが「その意味で」の指示語を追えたか。
(2)段落5-8をカバー。ただし8は(4)につながる「主題」であることに注意。
(3)特に段落11-14「そして」などの論理に注意。同内容表現と類似表現を混同してはならない。
(4)「ではその固有性とは何か」の問いかけに注目できたか。よって主題は仮面の固有性。あとは憑依との類似性と異なった点を述べ、「異界」「自分自身」をそれぞれ説明し、着地に注意すればよい。
「どのようなことを言っているのか」の設問文についてはあまり特別なコメントは仰らなかった。