まずは、ここまで一連受験お疲れ様です。僕の経験上、一橋後期を受けれるだけでも十分ハイレベルだと思うし、おそらく前期は一橋以外のもっと高いレベルを受けていたと思うし、前期の志望校を十分射程圏内に捉えていた人がほとんどだと思います。3月10日に信じられない結果を突きつけられ、たった2.3日で立ち直り、試験会場へ行くと言う鬼畜の諸技を耐え抜いたあなたは立派です。そしてさらにその戦いを勝ち抜く方はもっと素晴らしいと思います。
さて、合格発表までの間でも、これから進路をどうしようと考えている人は多いと思います。
僕は、東京大学理科一類に2021.2022年度で連続で落ち、この1年間を一橋大学経済学部で過ごし、2023年度から東京大学理科二類に通う者です。去年同じ思いを味わった人間として何かしらのアドバイスをしたいと思います。
これから、東大落ちが考える選択肢とアドバイスを列挙して行こうと思います。
【進路の選択肢】
①全て蹴って代ゼミ駿茶河合本郷
...現役ならばこれがスジでしょう。親を説得するのも容易いし友達も多いと思うので。僕は、一昨年河合本郷に通うことを選択しました。ちなみに後期からだと【減免が全くない】【優秀なコース(河合ハイパーは行けるが、駿台演習、代ゼミは軒並みダメ)は4月以降は入れない】ので、きちんと前期から通おう。
②一橋に落ちて私立
...一番数が多いパターンでしょう。
③一橋に受かり、一橋に進学
...おめでとう!
④一橋に受かり、結局早慶理工などへ進学
...自分で言うのもあれですが、一橋後期は理一落ちから医学部仮面狙い、文一落ちまで集まる闇鍋です。東大ギリ落ちとかじゃない限り合格はかなり難しいでしょう。
【文転するかはちゃんと考えよう】
一橋大学は確かに東京一工であり社会的評価や就職力が圧倒的に強い。後期で受かるのは超難関だから受かったら一橋に行くのが筋なはずである。これは文系についてはそういえるが理系についてはそうはいえない。
理系は、工学部、理学部、農学部など志望なはずです。本当に大学生活のためにやってきた理系の勉強をパーにして経済学や社会学をやって進路に納得できますか?特に今年の理一志望はデータサイエンスに釣られて出願者が多いですが一橋のSDS学部はあくまで社会学基盤でそこにデータサイエンスを組み合わせようというモットーで、理一の進振り先であるいわゆる情報系学部とは異なるものである意識はできていますか??この覚悟を持っていかないと後悔しますよ。
確かに、早慶理工は、指定校がいるからとか簡単だとか私立だとか学費高いから、キャンパス立地悪いとかで忌避されがちですが大学の理系の勉強はできますし、学部できちんと勉強すれば院で東大京大が狙えます。学費は高いけど。
就職についても、文系はどんなにあがいても文系就職しかできません(ただしsdsは未知数です)
経済学部の主な就職先は金融特にメガバンク、公認会計士です。一橋の人間は入った後も英語や資格の勉強を頑張る人が多いです。東大より勤勉です。
大学を選ぶときは出口まで見ましょう。もし仮面してルート矯正しようとしても失敗したら一生それ関連の仕事をするわけです。
まあただしこれだけいえるのは一橋は文系大学として規模は小さいが間違いなくトップクラスということです。
【一橋後期の人間はどんな人か】
まず、一橋にはクラス制度が存在します。コミュニケーション英語を週2で約15人のコテメンで受けます。
その中でクラスは3種類にカテゴライズされ英語のレベルに応じて基礎強化(全体の10%くらい)、標準、発展の順にレベルがあります。これは入試の点数が反映されるのですが、後期はなぜかほとんどは基礎強、一部の標準クラスのみに寄せ集められます。そのため、思ったよりかなり後期からの人間と触れ合います。他のクラスが男女比が酷くても2 1 くらいなのに対し、後期組は、文系なのに30人中男子校クラス又は女子3人以内となります。 なんて残酷!
初日の自己紹介で学校名を発表するとき、だいたいノータイムで誰が後期かを理解しました。(御三家かガチ進学校しかいない)
話すと、大体が理一や文一、文二数点差落ち、東大模試はAしかとったことないという人らばかりでした。やはり、東大の話はタブーというように、心の傷を抱えている人は多いし、学歴コンプを抱えて東大の話ずっとしてるヤバい奴もいました。
クラス内では天才キャラとして扱われます、気をつけないと課題頼られキャラになります....
クラスをさらに二分割した英語を一緒に受けるクラス(PACEです。あとで話します)は基礎強化の場合15人中6ー7人くらい後期がいると思いますが
4月から来ない仮面浪人 1人
仮面浪人(ぼく) 1人
夏の実戦を受けた人 2人 くらいでした。
しんどい。
【一橋のキャンパス、立地】
→新宿からのアクセスかなり悪い。通学時間帯は全て各駅停車で新宿駅から大学まで大体50分ほどを見込むべき。また、ダイヤ乱れや遅延が日常茶飯事なので、到着時刻が読みづらく出席を取る授業やバイト前移動には致命的。
...よって大体の人は京王、中央線、多摩地域在住を除いたら通学がかなりしんどく、国立、国分寺、立川エリアに一人暮らしする人が東京育ちでもかなり多い。実際僕もかなりきつかった。
○まちが大学のために作られている。落ち着きがあり、文教都市と言った感じ。キャンパスめっちゃ綺麗。歴史を感じる。流石国立大学。
ただし一橋の知名度がないゆえ国立は一橋とズブズブだが立川や国分寺に行くともう縁のない世界になってしまう。ローカル色がつよいのは否めない。東大や慶應みたいなキラキラ都心生活⭐︎は望めない可能性がある。
○大体三鷹より西側に一人暮らしする人が多い。中央線を新宿まで乗り通す人はかなり少ない。ノロいので、心理的距離が遠いし、総武や東海道とは異なり中央線の使い勝手が悪い。
○スポーツ系サークルはモノによっては国分寺から西武の支線でさらに田舎なとこに行かなきゃいけない。
【一橋の経済学部は「パラ経」】
経済学部はめちゃくちゃ緩い。マジで緩い。
1.二外をやる必要がない。やりたいならやれる。
2.試験一発がほとんど、授業行く必要がない
3.必修はあるけど少ない。進級詰みにくい。
4.でもPACE(後述)は週2であり、出席必須の必修。逆にこれ以外は全部カモ。
そんな感じです。他学部からも羨ましがられる。
一橋は105分授業ですがまあ長い長い。飽きる。
まあでもオンライン併用だしまあマシかなって感じ。
GPAも取りやすいです。GPAが高いと他学部に転学したり留学しやすくなります。ただし、CAP制があり、1年で取れる単位数は上限がある。(確か44)
履修は、1年は入門、2年がマクロやミクロをはじめとした発展、3年からはゼミで少人数指導となるのが特徴。
1年の間はPACEという英語の授業がある。
一橋生の中では一番怠い授業とされる。Deeplなどのチートツールをいかに早く使いこなすかがポイント。
ただし週2で顔を合わせ、かつ席がシャッフルになるため15人全員そこそこ仲良くなる。授業が大体夕方にあるのでPACE帰りにみんなで飯に行くとかが通例。
【一橋のサークル、部活事情】
部活は東大と遜色ない。
サークルは種類が少ない。テニスが5個とかあるくらいで他は1ジャンルごとに1.2個。スノボサークルとかはなかった。さすがに東大、慶應とは天地の差。インカレは大体津田塾。レパートリーが少ない。ただし楽しめないわけではない。
新入生は4/2までにKODAIRA祭1年生委員に応募することを強く勧める。マジでこれ入るかで友人の作りやすさが変わる。
【一橋生の雰囲気】
穏便でいい人が多い。私文系ウェイはほぼいないし、東大にいそうなガチウェイもいない。良くも悪くも東大「分類」よりは真面目な印象を受ける。また、攻めに出る人より守りに出る人が多い気がする。これは敢えて東大でなく一橋を選ぶ人の特徴か。
地方勢が意外と多い。クラスによって雰囲気が異なる。英語がハイレベルなクラスほどワイワイしてる。
○ここからは僕の私的な話、仮面浪人の話になります。目を通したくない方は閲覧をここでやめてください。
【一橋に入ってからの感想と仮面浪人のきっかけ】
東大におちた(不合格体験記は過去記事参照)から後はぶっちゃけどーでもいいわというマインドで受けにいきましたが、結局一橋大学に受かった時は本当に嬉しかったし、周りからもよく祝福されました。入学式にも胸を張りいきました。しかし、ほんとはもう一浪して東大を目指したかった。(何故そう思うかは去年の不合格体験記を参照)でも親が絶対に許してくれなくてとりあえず進学(、また1年フル浪人は途中から遊びそう)となりました。
一橋のキャンパスの雰囲気はバッチグーでJR中央線国立駅から徒歩10分、南武線谷保駅から徒歩15分(ただし駅前がしょぼすぎる)飲食店は日吉よりはショボ目駒場よりはかなりマシといった感じでしょうか。授業はオンライン6割くらいといった印象。
サークルには4月に入り、6月で「解散」しました。(名は伏せますが、実際入って新歓を回れば何を指しているのかはわかると思います。)新歓は回りましたが、一度入ったら身が引けないような運動系サークルは避けました。なお、文化系サークルはコロナ禍の影響で一橋当局に活動banされ仮死状態でした。(これも仮面のきっかけ)
高校同期が東大に200人弱いる事実、来年受け直せば理2なら95%は勝算があると思い、再受験を決意しました。他に思ったことは色々あるけどね。一番大きいのは、初めてAをとった2021年8月の模試から基礎を蔑ろにしたり、舐めプしてたのを後悔しました。僕の河合塾時代のダチで、誰がどう見ても「安泰ライン」なのに努力を続け、ブッチギリの演習量(例えば数学なら東大東工大京大の過去問、新数学演習、大量の模試の過去問、考え抜く数学etc...)で受かっていったのを見て、自分は中途半端な勉強しかしてないから、確かに外れくじを引く確率は十分あったと思ってしまいました。反面、自分はそれなりな演習量をしていたはずなのにな、とも思いました。とにかく、5ー6月くらいにはもう一度やってみよう、というマインドが形成されました。サークルは最後までやり切り、授業は7月に終了し、8月から勉強を本格にし始めた次第ですね。
本格決心は6月の終わりに駒場へ東大生となった高校同期遊びに行った後です。物理を久しぶりにやったら意外と覚えていたのに加え、単純に経済学思ったよりつまんねえと思ったのも理由の一つです。普通にアタマが理系脳に染まっちまったんだと思います。5月後半くらいに棚から苑田尚之先生の板書を手に取り、色々思うことがありました。折角高度な物理を身につけたんだし、無駄にするのはなんかなあとも思いました。
あと僕、東急線沿線に住んでいるので駒場はめちゃ近いけど国立死ぬほど遠いんですよね。中央線や南武線が通勤時間帯すごく使いにくい。通勤時間帯は、南武線は快速が来なくなるし中央線は特別快速の本数が少なすぎて、最速ルートをとっても往復150分は少なくともかかる事実(夕方、朝だと通常25分くらいで行けるのが40分くらいかかる。あとダイヤがしょっちゅう乱れて使い物にならない)にヘイトを貯める毎日でした。
あと、飲み会とか遊びって拠点新宿かなと思ってたのが蓋開けたら立川、国分寺なのが予想外でした。だから最後まで入れないからつまんないし、ちょっと一人暮らしするわけにもいかないし、これじゃ大学生活フルコミットできねえなあと思いました。
これは、一橋以外にかかわらず多摩地域にある大学を考える人みなにいえますが、多摩地域以外に住む人、一人暮らし前提の人以外はマジで気をつけた方がいいと思います。西武新宿線系統や中央線の三鷹以西は総じて利便性ゴミです。
仮面浪人の決心は期末試験前くらいがタイムリミットだと思います。
これが僕が仮面浪人を決心するまでの全てです。
次は②自分がどう一橋で過ごしたか
③早慶理工との比較
僕がこの1年間でしたムーブ全てを紹介します。