くぼの元東大受験部屋

おそらく更新しません 二浪一橋仮面東大理二生(2023入学)の受験ブログ

【東大理系浪人】河合本郷ハイパー東大理類演習の体験記

筆者はこの1年間河合本郷でハイパー東大理類演習クラスに所属してきました。去年予備校選びにおいて情報不足だと感じたので典型的な疑問にはお答えできるような記事を作りました。後輩の役に経ちますように。およそのことは書きましたが、テキストやカリキュラムの詳細は河合塾でテキストの中身を見せてもらったほうが早いです。

①コースについて

○ハイパー東大理類演習と無印東大理類があります。今年まではsegと提携したプレミアムクラスがありましたが成績がハイパーと比べて微妙で足を引っ張っていたのか知りませんがなくなりました。

ハイパーは、前期は基礎(東大でも基礎は重要)事項の強化と穴埋め、後期は演習といったクラスです。人数感は80+50といったところでしょうか。今年は100-120人規模になると予想しています。このコースの特徴は、英語国語社会を計8-9講座のうち5講座選択することで、授業が必要ないと思う分野を合法的に切って自習にまわすことができるので、僅差落ちや自分の指針が定まっている人におすすめです。レベル感としてはオープン、実戦A判定が人権です。駿台お茶3号館(以下駿茶)SYくらいのレベル感は有ると思います。(特に今年はSXにも匹敵しうりました。上位層は)入るにはオープンや河合塾主催模試での一定偏差値(B判定くらい?)のデータを河合塾が把握しているならそれでOK,もしくは、個別の判定試験(慶應理工の標準以下レベル)を受ける必要があります。試験の作りが雑かつ何回も受けれるので連打すればまあ3.4回で受かるんじゃないかなあと思います。

合格率については、結局医学部等に流れる人を含め、6-7割くらい以外は受かります。

また、今年僅差レベル落ちならあなたは間違いなく減免制度を使えるでしょう。

OPの成績で最大30万、個別試験(慶應レベル)で7割ほど取れば50万といったところでしょうか。10万から50万まで減免のグラデーションがあります。今年からこの制度ができましたがこのおかげでかなり優秀層をつれてるなって感じです。

減免を使えば講習を考慮して40万程度にまで抑えれます。駿台演習が講習考慮して100万程度と考えれば、かなりアリな選択ではないでしょうか。

無印(東大理類基礎強化)クラスは、東大というより東工大や地方医学部が第一目標になるオチが多いです。オープンの平均点差は40-50ほど、少なくともAが当たり前の環境ではないです。授業は劣らずそれなりにいいです。土曜日の授業があるのと平日が1-5限までみっちり詰め込まれてるケースが多く、授業を切らないとろくに自習はできないだろと僕は思っています。駿台の東大無印理系(SB以下)よりはだいぶマシですが。(駿台はSX-SZ.SAからしか東大はほぼでない。)クラスの仲はこちらの方がいい。

②講師、カリキュラムについて

まず、どこにいこうとも塾のカリキュラムに100%依存するのはやめるべきです。本当にできる人は弱点をみつけ自分で参考書で穴埋めするものです。

物理)河合塾最大の武器、物理の苑田先生がお辞めになったようですが、彼の遺作であるハイパー自習用問題集は本当に素晴らしい。テキストも強い。(問題集は約100問強テキストは40問強です。)これさえあれば参考書の穴埋めなしに大体の物理は攻略でき、得点源になります。(ただし、今担当の先生はあまりハイパー問題集に好意的ではないみたいですね)苑田先生は、少ない問題に対し質の良い考察、設問を超えた考察が大事とおっしゃっていました。苑田先生なしでも十分なクオリティを保証します。

化学)網羅性はあまりよくないです。参考書の網羅型問題集をやりこみながら演習としてテキストをやるべき。1回当たり6-7問くらい。プリントで解答を配ってくれるからありがたい。

予備校に網羅性を求めるなら駿台には勝てないかも。また基礎概論の説明は皆無に等しいです。東大難易度のアプローチが主役。

化学に革命を起こしたい方は駿台の化学特講1.3をとるとよいでしょう。

前期後期で4回ほど東大型テストゼミ後期で6回ほど実質的2問(小問4問)演習があります。過去問とのかぶりはほどないです。出典は過去のオープン(少なくとも2015よりは古い)が多めなので近年のセットをやるなら東大模試の過去問の方が良いでしょう。逆に問題は被りがないから良き。

数学)ハイパー①、ハイパー②、演習の3種類がある。全て講師は別が割り当てられます。通期で講義型なのは演習のみ。これはおおむね東大でやや難以上の問題を1回3問予習して授業を聞く感じです。大学への数学考え抜く数学、もしくは駿台の研究教材みたいなものです。質は高くかなりの重要度です。36+36問。

ハイパー①ハイパー②は、前期は8回テキストで典型問題の確認(1回6-8問)を行った後4回4問演習(直前にやったテキストと関連した分野)をやり、定着度を確認します。

後期は片方が実戦的な6問演習6回、もう片方が4問演習分野別12回です。 雲兄弟、森茂樹、コバタカみたいな看板講師はいません。高坂先生と刈谷先生が名実ともに群抜けてるくらい。ただし、どちらにせよベースでやる参考書も同時並行でやるべきです。

3完から4完を目指すなら、京大、東大、東工大(、一橋特に後期)の赤本と新数学演習、掌握などでとにかく演習料を稼ぐことを強くお勧めします。ただし、他の強化を疎かにしないように。

 

以上が必修科目です。

英語、国語、共通対策社会は細かくコマが分かれておりそれを選択していく感じです。

英語)英語は、前期後期で授業内容が変わるものが多いです。

前期 ○comprehensive english(コンプリ)→ネイティブ講師と英作やリスニング(東大型ではない)をやる授業。文系では切る人多発だったが理系では大人気だった印象。ネイティブの自然な英語に直に触れれる唯一のチャンスです。繰り返しますが、英作文、リスニング共に形式がかなり逸脱している上、ネイティブの感覚と受験英語の合致は必要十分条件ではないことに注意されたし。

○英文解釈→和訳構文解釈をメインにやる授業。4B対策。1回4B2問ぶんくらいをやる印象。昨年度は、先生のご好意で毎週徹底的な添削がありました。

○長文読解→私大長文が多め。東大対策の授業ではないため、基礎力がない人にはいいが、実力がある人なら参考書を進めた方がいいかも。あまり優先度は高くない。

○英文法→講師の当たり外れが激しい。サブテキストがかなり網羅的で有能。私大の文法問題をやっていくネクステージに似た感覚。講師によっては4A対策をやったり関連知識をたくさんくれたりとまちまちな印象。あまり好きではない。

○英語表現→終始和文英訳にフォーカスしている。英作表現自体の網羅性は微妙だが、文法的アプローチは完璧だと思う。どちらかと言うと慶應経済の和文英訳みたいなタイプが多い。 これも網羅系参考書と組み合わせ演習として1回3問ほどの和文英訳を解き添削をうけることで真価を発揮する。

後期

○東大英作文、東大リスニング→引き続き講師はネイティブ。英作、リスニングは隔週で行われる。英作は添削は充実しているが過去問の使い回し多め。リスニングは別にキムタツでよくね?という感じだがストレジーやネイティブならではのアプローチをご教授いただけるからアリかも。ただし、形式が逸脱している上ネイティブと受験英語のry)

○英文解釈演習 前期と変わらず。

○英語表現演習 同上。

○英文法演習 同上。

○東大英語 これが河合塾駿台との差別化ポイントかな?

1A.1B.4A.4B.5のなかから3問演習のテキストが12回。(予習型。)東大オープンの過去問が多いのでレベルは高いです。駿台はそういうテキストないです。

最後に講師についてまとめて記述しておきます。昨年度は英国については高沢、墺といった看板教師は文系もしくはプレミアム理系に投入されていて次点教師がハイパーを持つ感じでしたが、プレミアムが廃止されたことで看板教師がハイパーに投入される可能性が出てきました。詳しくは訪問時にチューターに聞いてみましょう。理数系は間違いなく看板級が配属されるはずです。

国語

○現代文論述→唯一選択率が半分を切る授業。授業は良質だが、東大に受かることが目的なら講習などで短期集中でやる方がコスパ良いかも。

○古文論述→前期は1から文法をやり後期は本格的に演習する授業。1回長文1問。宮崎先生は、丁寧に文法分析し正確に現代訳することの重要性を訴えていました。東大の過去問は扱いません。また、この授業では先生のご好意で毎回訳の添削がありました。

○漢文論述→前期は1から文法をやり後期はテキストが1回2問セットの東大過去問演習となる。三森先生が特にわかりやすい。この授業で勝手に東大の過去問演習は15年分くらいできる。

どれも4回に1回くらいで添削があります。

センター社会

地理)テキストの網羅性抜群。講師も看板級が投入されています。80点ほどならこれだけで十分。講師の口頭知識が今年かなり的中しました!おすすめです。

○おすすめ講習(それ以外カスという意味ではない)

⭐︎東大英語(夏、冬、直前)

→模試の過去問以外に2017以降の形式の東大型演習のネタが入手しにくい為。

直前講習の問題は、今の東大の理数系の露骨な難化を反映しきれてなく、本番セットというよりセンターボケ対策とみなすなら化学物理数学の直前講習をとるのもありでしょう。

⭐︎本番3日前にある東大英語テストゼミ

⭐︎東大物理(夏冬)→単純に良問揃い。

講習の取りすぎには注意すべきです。1ターム1コマが予習復習自習が成り立つ限界ラインです!通期テキストを完璧に理解するのを優先することが大事です。

結論河合塾は、物化数はある程度できるがいきなりガンガン過去問レベルの演習に不安がある人、英語国語にあまり勉強をさきたくない人、むしろ英語国語をフルでとって徹底的に鍛えたい人、鉄緑の教材が消化不良の人におすすめです!河合塾本郷はたしかに文系のイメージが強いですが減免ができてからは理系も駿茶上位層と劣らないレベル感でした。

結局のところ、両者をきちんと比較して納得した方に通いましょう!

追記3/19  どうやら河合塾が、文理ともに上位クラス合格率85パーセントをうたっているようですが、文理ともにダウトです。理系だと、そもそも最終的に東大志望となるのが全体の8割弱で文系も京大、一橋にシフトが多少はいます。 理系文系ともに合格率は志望者を母数として体感65-70%ほどかと。まあネガキャンじゃなくて、入るだけじゃうからんよ、といいたいわけですね。これは駿茶も同じ。

最後に、予備校のクラスは実力より少し高めの水準で選びましょう。周りができれば危機感を感じ自分も伸びるケースは多いです。 (追記終わり)

次回はスケジュール、雰囲気、設備について解説します。