くぼの元東大受験部屋

おそらく更新しません 二浪一橋仮面東大理二生(2023入学)の受験ブログ

【東大理系浪人】駿台河合を比較してみた

(筆者経歴)

河合塾本郷ハイパー理類コースで浪人するも理一不合格。翌年度一橋大学に在籍しながら後期のみ駿台横浜校に通い、東大理二に合格。

1.はじめに

東京大学に向けての予備校選びは本当に細心の注意を払ってほしいです。1年間を過ごし、100万円のオーダーの金額を注ぎ込むのだから、本当に成績の伸びるところを選びたいです。

2.比較検討紹介

地元である以外の理由でわざわざ通う価値のある予備校は以下に尽きるでしょう。

河合塾本郷/横浜校 ハイパー東大理類数理演習 

駿台お茶3号館/横浜  東大理系特化 SA-SD

③数学お茶3号館/横浜  EX東大理系演習 SW-SZ

(代ゼミ 東大エグゼ 今回は省略)

今回はこの3つを比較検討します。

3.比較検討

(レベル、人数)

河合塾は初めの悪質なセンターの劣化版みたいな試験サクセスクリニックでクラスが決まり、入れ替わりはほぼないです。合格率は4ー6割くらい。多分東大望み得ないレベルの人はいないです。

入塾には東大OPや模試で一定偏差出すか認定テストが必要です。 テストの成績次第で最大50万円の減免があります。(2023年度がどうかは不明)

駿台は4月初めの河合塾同様のクソクオリティのテストでクラス分け、後期からは、前期に行った共通模試、全国模試、記述模試の総合点で再度クラス分けが行われます。注意してほしいのは駿台の3号館は特に東大志望が多すぎて、クラス1つ落ちるだけでレベル感や教師の質がかなり落ちてしまいます!また東大型の模試でAをとろうがクラス分けには関係ないので、共通型は直前に詰めたい人や、記述型やマークが苦手な人は向いていない可能性があります。東大実戦で理三Aを出そうが意味ないです。

クラス分けが怖い人は横浜校は単独クラスで安心です。駿台の場合河合塾ほどあまり認定(審査)は厳しくないです。

東大特化はほぼ誰でも入れます。お茶が100×4 横浜70人くらい。地方校舎で単独でコースのある校舎では横浜が一番いいです。お茶では、実質東大コースとして機能しているのはSAだけです。(SC以下は目も当てられない)よってクラス落ちたらちょっとヤバいかもです。

EX演習は、開示Bか模試BやCとかがないと入塾は厳しかった。但し超進学校だと多少緩い。ただし今年は開示が間に合わないので実戦や共通テストの結果を見られる。50人程度×3、横浜は25人ほど。

3号SXは東大合格9割、SZやSAが5割と言われています。(大体平均点はX.Y.A.Z.B.C.Dの順番です。)なお3号SXは理3志望や鉄緑会の人間が大量にいて、かなりクラス争いは激しいです。SAは色々なレベルがいっぱいいます。ピンキリが激しい。

成績優秀者には基本演習コースが適正だと思われます。

(講師、授業)

自分自身駿台、河合両方経験して気づきましたがやはり駿台がいいかなと思われます。駿台は50分授業ゆえ講師数が多く色々な話を聞きやすく、またたとえば数学や英語の授業が毎日あったりして科目のバランスが取りやすい。

河合塾は90分1コマです。集中力の持つ人間には合うかな。また、駿台はテキストのセクションと授業ごとの進度がバラつきますが、河合塾はX回目にYをやるというふうに決まってます。また講師の格差が小さい。(悪く言えば個性がない)

(カリキュラム)

学事歴はあまり変わりません。

河合塾本郷の場合

ハイパークラスは、理、数のみ必須で、他は必要なものを組み合わせていく感じです。(やろうと思えばスカスカにできます)数学理科はガンガン問題解こうぜ!って感じですが、国語はそうでないのが多少気になります。今年から文系アドバンスと同等の英語テストゼミが追加された。逆にこれまでなんでないの?って感じだった。学費は駿台と大差なくなった。

 河合は、1コマ90分、休憩20分のサイクルで、1回の授業での進度が明確です。

テストゼミの授業と講義の授業があります。取れるコマを全て取ると以下の通り。

英語

設問ごとに対応させると以下の通り。

1 東大英語

2 英語表現 C.E(後期は東大英作文)

3.C.E.(後期は東大リスニング)

4.英文法、東大英語、英文解釈

5.東大英語

英語表現 英作文の授業。1回3題和文英訳を重要テーマ別に展開。ネイティブによる添削。

英文解釈 和訳の授業,1回東大4B 二回分を読む。網羅性はまあまあ。

C.E. 東大リスニングやリスニング、英作文を総合して行う 東大の形式特化ではないが、ネイティブによる授業。

英文法 網羅性は高い。

長文読解→東大英語

前期は長文の他大の入試研究。後期は河合塾のオリジナル東大型予想問題の解説授業です。

1.4.5のすべての近年の形式に対応。 1回小問3つ分進む。東大OPの少し古めの問題など良質な問題なのでかなり良好。

ハイパー東大英語 今年から追加された。おそらく東大OPに似た形式の問題を解きまくろう!みたいなやつ。

数学

ハイパー東大数学(1.2に細分化、2コマずつ)

前期はテキスト1回6題×8、テスト1回4題×4がそれぞれあります。テストはテキストの復習意味合いが強いです。 

後期は片方が1回4題×12の分野別、もう片方が6題×6の完全プレテストです。難易度はそこそこ高いです。が、6題テストは次週まで解答すら焦らされるので普通にうざいです。

ハイパー東大数学演習

演習と言ってますが、講義です。 考え抜く数学レベルの東大京東工大OPの過去問などを研究する授業。1回3題前期後期それぞれ36題ですが、担当講師がよく補充問題を投下し、結局50-60題くらい情報量があります。これは1コマ。

物理

テキストは40ほどの問題。テスト演習6回。

自習テキストが約150くらい収録があり、苑田先生監修のため、彼のポリシーを吸収でき、結構得意になれると思う。

但し苑田先生がお辞めになり、代打が苑田のアンチなので....

化学

あまり基礎理論の解説はない。東大OPの過去問がよく使われる。 セット演習は4回で他はテキスト。OPと言っても1問だけ切り取られるとあまり演習価値がなくなってしまうが....

センター社会 対面授業です。

河合塾本郷校は文系科目の一線級講師はあまり理系に割かれない印象があります。例えば僕がいたときは高沢節子やオウタカユキの出稿は無かった。

次に駿台です。

駿台は、50分授業休憩10分のサイクルです。集中が続きやすく、トイレ退出も必要ない時間設定。

駿台の特徴としては、教材がかなり細分化されてること、教師が同一教科でも複数人担当すること、1個までの内容が明確化されておらず、工事の気分次第でやる順番が変わること、演習クラスと通常クラスでかなり教材が変わること、受験界隈で名の知れた講師が多いことがあります。理系メインなこともあり、当然一線級講師が出講します。

演習クラスは、全科目にすべて演習がしかも毎週あるのが特徴。前期は演習とは言ってもテキストの補完といった有名問題、文法の確認、ツールの整備、概念の確認に重点が置かれ、試験形式も物理1題 化学小問2題 数学2題 国語1題(基本の確認) 英語1ー2題ほどで、基幹教材に重点が置かれます。後期は英語が30分程度と数学が4題100分な以外は概ね本番と同等難度、時間のテストになり、演習の時間が増えます。(詳細はお茶飲みwikiへ)

東大無印クラスは東大に特化した授業がないため、基幹授業が充実していることを利用して自分で模試の過去問や過去問を解いたり参考書でかなり高いレベルの問題にふれるいわゆる自習のクオリティがかなり鍵を握ります。講師は上位クラスなら演習クラスと同等でかなり本質をついたいい授業をしてくれますから、まともに復習していれば理2の合格ラインくらい普通に届きますが、上位合格を目指すならそれよりもっと頑張らないといけません。

通常クラス

数学基幹 →50分×7 1コマごとに分野、講師が変わるのが特徴。テキストは1A2Bと3で2冊に分かれている。 色々な人の話や考え方を聞けるので、同じ人の授業を7コマ受けるより学習効果が高い気がする。

雲幸一郎.雲孝夫、石川、小林、森、清師とかは有名でしょうか。

特に雲Tは学習態度や試験心得、検算の姿勢に喝を入れてくれて好きだった。

数学研究→50分×2続き。 難問を解き崩すことに焦点をおく。が、明らかに問題が少なく網羅性はないが得るものはあるだろう。 後期は1問40分の難問演習が隔週である。考え抜く数学などの併用を薦める。

化学→ 50×2続きが2ブロック +演習1コマ

駿台の化学は、前期は理論の別分野、後期は無機と有機を同時並行で2つに分け行うのが特徴です。講師も2人。

問題集は補う必要があるが、化学特講と東大化学をやりこめば大丈夫な気がする。吉田、景安、増田、黒澤、沖とかがおすすめ。吉田先生は特に神。駿台の化学は、暗記で済ませてる人を平手打ちし、高度の基礎を教えてくれます。

演習は小問2つ分のミニテストです。微妙だがないよりはマシなのかな。

物理→50×2続きが週2であります。 あと演習コマが1つ。

駿台の物理は分野シャッフルで2つ並行で行われます。講師も2人。おそらく問題の質は高いが演習量は足りないかも。ですが、例題をひたすら繰り返し繰り返し解くだけでかなり力はつきます。

微積物理どうこうとかいわれてますが、トップ講師は苑田先生同様本質をついてその結果として微積を言葉として使っているだけなので普通に理解には困らないかと思われるし、定着も良い。し、苑田先生がお辞めになった今、高卒で彼に一番近い授業を受けれるのは小倉正舟先生だと思っています。

小倉先生、森下先生が特に苑田先生とポリシーが似ています。【そもそも物理の見方は1つであるべきで、苑田先生は大学範囲までズブズブ入った上で大学受験問題へ昇華させ、森下先生や小倉先生は大学範囲にギリ踏み込まないものの、原理やEnergy保存、時間的追跡、運動量、重心系と言った重要topicは網羅していますし、最終的な入試の点数上の着地点もあまり変わらないと考えます。また、森下先生は現役時でかなり苦手な人間からしたら相当歯を食いしばってついていかないと置いていかれると思います。小倉先生は、森下先生に比べると元々東大演習クラスから東北大の講習くらいまでそれなりに幅広く持たれている上、授業の異常な進行速度と板書の異常な情報量もあり、苑田先生から大学範囲のややこしい部分を無くして授業を1.5倍速でやってるような感じなので万人にとっつきやすくモノにしやすくコスパがいいです。苑田が解説する大学範囲は大学で学ぶからね笑といいながらも、きちんと疑問が出ないよう苑田と同じような理解の着地に導きます。】苑田先生は、物理の予備校教師でカテゴライズしたときは1番になりますが、60/440を占める受験科目としてコストパフォーマンスを考えた時、最善の選択になるかは「人による」でしょう。(特に2023のグロテスクな問題を見てしまうとさらにそういえます。)数弱、英弱は、正直理科よりももっとやることがあるのではないでしょうか?消化不良が一番最悪です。

演習は1コマですが、演習クラスと同等の3問演習。

中身は違いますが、難易度も東大同等です。

国語

現代文 共通対策と東大対策が1コマずつです。駿台横浜の場合、東大対策の権威である内野博之氏の授業を受けれます。個人的には神。

古文 基幹授業と東大対策が1コマずつです。 文章を読みながら、気になる文法事項を確認していくので授業は鈍いですが網羅性は高くなります。なお、東大対策は大体松井先生が当たるかと思いますが、後期からは問題ごとのアプローチをよく提示してくださいます。 後期からは東大の過去問は20年分はやれと仰る。

漢文 漢文Aのテキスト1コマのみです。東大特化型ではないですが、前期は句法、文法中心→後期は自立型、共通型で基礎力強化→国立型の過去問演習ときちんとカリキュラムが組まれていて、自然とできるようになってます。東大の過去問の網羅性自体はかなり不十分ですが、まあ問題ないでしょう。

英語

設問ごとの対応は以下の通り

1A 入試研究 英文読解

1B 入試研究

2 英作文 和文英訳

3 自習)

4A 英文法

4B 英語構文

5 英文読解 入試研究。

入試研究は、東大4割他6割くらいの問題演習で解き方を研究する。演習クラスの演習とは全くの別物。

英文読解は、教養×速度って感じです。教師によってはパラグラフリーディング、要約の指導まで行います。駿茶の演習クラスのみ大島先生の授業を受けれます。教養溢れて楽しい!!

英文法は毎回6-7題解きながら文法の解説。網羅性は明らかに悪いのでなにか平行で自習教材が欲しい。

英語構文は英文和訳の授業です。量はあまり多くないのですが、かなり難度が高い。(東大実戦よりむずい)

全部和訳の予習をした上で授業を受けに行く、といった感じですかね。

和文英訳や英作文は東大2.の対策です。和文英訳は文法からアプローチ、英作文はどう書くかからアプローチをかけるといった感じ。

社会→映像授業が週1である。

【演習クラスの場合】

多くの基幹授業が演習に置き換わります。演習は全て採点され、順位表が教室に貼られます。前期はそれほどですが、後期になると一気に本番レベルまで跳ね上がります。

英語

英作文法テスト演習

東大英語テスト演習

英語構文(講義)

英文読解(一部テスト)

数学

講義コマは、通常用の7コマ分のを問題数を削り3-4コマにしてある。

演習は前期は2問演習、後期は4問演習が週1。

物理化学

前期はほぼ講義ですが、後期は本番レベルの演習が週1。

国語

現代文、古文、漢文共に全て演習があります。

現代文は共通テスト対策の時間があまりないです

駿台横浜の場合教材が駿台のオリジナルから東大の過去問に変わります。

社会 映像が週1であります。

4.生活面

①立地、飲食店、コンビニ

御茶ノ水が駅前をはじめとしてかなり栄えている。

セブンとローソンが近くにある。

本郷は後楽園が最寄り。基本商業機能は全てドームシティに集約されている。ファミマが近くにある。

注)駅やドームシティと河合塾の行き来に坂を上がる必要があるので結構面倒いです。

書店は丸善御茶ノ水に行けば基本困りません。

②休憩スペース、自習室

どちらも同じ予備校の違う校舎でも自習室を使える。

駿台は授業を切ってもフロンティアホールという学生ホールで食事や自習ができるが、河合は閉鎖している。なお担任も授業切りにうるさい。

注)授業切りは決して悪くない。

必要でないと思った授業は出ず自習にする方が何も考えずボケーっと受けるよりはマシ。

③人間

駿台御茶ノ水の場合有名進学校鉄緑出身者が多いうえ、3号館には東大志望しかいないためモチベーションを高めやすい。理系の人間は御茶ノ水の方が圧倒的と思われる。河合本郷は文系にウェイトが寄ってるかも

④講師、担任制度

駿台御茶ノ水と横浜は大して変わらない。ただし、有名どころでは

雲幸一郎、小林隆章、英語の大島先生はお茶のみ

内野博之先生は横浜のみ

河合塾は本郷の方が津田沼や横浜よりいい。

担任制度は大して変わらない。駿台河合塾(スタプラ)共にiPad.スマホを用いて担任とやりとりができる。但し駿台iPad貸出のせいで学費が10万円上がった。しかもスマホがあれば使わない上、部品を無くすと3月の返還時金を取られるため爆弾。

5.結論

立地的制約がない場合、河合塾本郷校または駿台御茶ノ水を選ぶと良いでしょう。また、仲間が欲しい、スーパーハイレベルの人間と知り合いたい、講師を重視する、切磋琢磨を好むといった場合は駿台御茶ノ水、自習を重んじるなら河合塾が良いでしょう。

駿台の場合、前期のしょうもない模試で1回でもやらかすとクラスが落ちてしまうゆえ、単一クラスを好むなら駿台横浜校も候補に入れてもよいでしょう。講師が同水準なゆえクラスの入れ替えがないです!

学費はあまり比較すべきでないと思います。失敗して私立に行ったり二浪...と重ねるよりは絶対に1年間に集中的に投資した方がのちに成功しやすいからです。あそこに行っとけば、、 あの講習を受けとけば、、とかで二浪するってのは最悪なので一浪の受験が終わった時後悔しないようにしてほしいです。

また、どの予備校にいくにせよ、3月のうちに偏差値や成績をどういった感じで上げていくか、何が足りなかったかを分析して何の参考書をやればいいかを今のうちに大まかに決めておくことを薦めます。

最後になりますが、折角予備校に行くなら担任や講師を積極的に利用してください! 講師はもちろんこちらから働きかけない限り相手してくれません。

また折角なら友達を作りましょう!やはり一緒に勉強する友達は大事です。また、デキる人からメソッドをパクってほしいです!!直前期に近づくほどよくわかる。自分自身、仮面浪人を経験したゆえ、周りに同じ大学を目指し受験勉強する集団がいて、受験のプロの講師の方々、担任の方がいる環境はこの上なく幸せです。予備校の意味は、授業だけでなく仲間がいること、生活リズムが整うこと、プラス思考になれることなど様々だと思います。今年僕は後期から駿台に通いましたが、担任の方に常に「攻めの姿勢」を重視しろと言われてきました。夏休みくらいまで受験を1人で抱え込んでいた自分にとって、この一言は大きく僕の姿勢を変えました。受験の可否に関わらず、後期は予備校通いしてよかったなと思っています。

予備校選びについて散々語ってきましたが、結局予備校にせよ進む大学にせよ自分の運命です。説明会で魅力を感じたり、職員さんと話して運命を感じたとかなら是非そこに行けばいいと思います。

最後までご覧いただきありがとうございました。