くぼの元東大受験部屋

おそらく更新しません 二浪一橋仮面東大理二生(2023入学)の受験ブログ

一橋後期を受けた人へ①

まずは、ここまで一連受験お疲れ様です。僕の経験上、一橋後期を受けれるだけでも十分ハイレベルだと思うし、おそらく前期は一橋以外のもっと高いレベルを受けていたと思うし、前期の志望校を十分射程圏内に捉えていた人がほとんどだと思います。3月10日に信じられない結果を突きつけられ、たった2.3日で立ち直り、試験会場へ行くと言う鬼畜の諸技を耐え抜いたあなたは立派です。そしてさらにその戦いを勝ち抜く方はもっと素晴らしいと思います。

さて、合格発表までの間でも、これから進路をどうしようと考えている人は多いと思います。

僕は、東京大学理科一類に2021.2022年度で連続で落ち、この1年間を一橋大学経済学部で過ごし、2023年度から東京大学理科二類に通う者です。去年同じ思いを味わった人間として何かしらのアドバイスをしたいと思います。

これから、東大落ちが考える選択肢とアドバイスを列挙して行こうと思います。

【進路の選択肢】

①全て蹴って代ゼミ駿茶河合本郷

...現役ならばこれがスジでしょう。親を説得するのも容易いし友達も多いと思うので。僕は、一昨年河合本郷に通うことを選択しました。ちなみに後期からだと【減免が全くない】【優秀なコース(河合ハイパーは行けるが、駿台演習、代ゼミは軒並みダメ)は4月以降は入れない】ので、きちんと前期から通おう。

②一橋に落ちて私立

...一番数が多いパターンでしょう。

③一橋に受かり、一橋に進学

...おめでとう!

④一橋に受かり、結局早慶理工などへ進学

...自分で言うのもあれですが、一橋後期は理一落ちから医学部仮面狙い、文一落ちまで集まる闇鍋です。東大ギリ落ちとかじゃない限り合格はかなり難しいでしょう。

【文転するかはちゃんと考えよう】

一橋大学は確かに東京一工であり社会的評価や就職力が圧倒的に強い。後期で受かるのは超難関だから受かったら一橋に行くのが筋なはずである。これは文系についてはそういえるが理系についてはそうはいえない。

理系は、工学部、理学部、農学部など志望なはずです。本当に大学生活のためにやってきた理系の勉強をパーにして経済学や社会学をやって進路に納得できますか?特に今年の理一志望はデータサイエンスに釣られて出願者が多いですが一橋のSDS学部はあくまで社会学基盤でそこにデータサイエンスを組み合わせようというモットーで、理一の進振り先であるいわゆる情報系学部とは異なるものである意識はできていますか??この覚悟を持っていかないと後悔しますよ。

確かに、早慶理工は、指定校がいるからとか簡単だとか私立だとか学費高いから、キャンパス立地悪いとかで忌避されがちですが大学の理系の勉強はできますし、学部できちんと勉強すれば院で東大京大が狙えます。学費は高いけど。

就職についても、文系はどんなにあがいても文系就職しかできません(ただしsdsは未知数です)

経済学部の主な就職先は金融特にメガバンク公認会計士です。一橋の人間は入った後も英語や資格の勉強を頑張る人が多いです。東大より勤勉です。

大学を選ぶときは出口まで見ましょう。もし仮面してルート矯正しようとしても失敗したら一生それ関連の仕事をするわけです。

まあただしこれだけいえるのは一橋は文系大学として規模は小さいが間違いなくトップクラスということです。

 

【一橋後期の人間はどんな人か】

まず、一橋にはクラス制度が存在します。コミュニケーション英語を週2で約15人のコテメンで受けます。

その中でクラスは3種類にカテゴライズされ英語のレベルに応じて基礎強化(全体の10%くらい)、標準、発展の順にレベルがあります。これは入試の点数が反映されるのですが、後期はなぜかほとんどは基礎強、一部の標準クラスのみに寄せ集められます。そのため、思ったよりかなり後期からの人間と触れ合います。他のクラスが男女比が酷くても2 1 くらいなのに対し、後期組は、文系なのに30人中男子校クラス又は女子3人以内となります。 なんて残酷!

初日の自己紹介で学校名を発表するとき、だいたいノータイムで誰が後期かを理解しました。(御三家かガチ進学校しかいない)

話すと、大体が理一や文一、文二数点差落ち、東大模試はAしかとったことないという人らばかりでした。やはり、東大の話はタブーというように、心の傷を抱えている人は多いし、学歴コンプを抱えて東大の話ずっとしてるヤバい奴もいました。

クラス内では天才キャラとして扱われます、気をつけないと課題頼られキャラになります....

クラスをさらに二分割した英語を一緒に受けるクラス(PACEです。あとで話します)は基礎強化の場合15人中6ー7人くらい後期がいると思いますが

4月から来ない仮面浪人 1人

仮面浪人(ぼく)  1人

夏の実戦を受けた人 2人 くらいでした。

しんどい。

【一橋のキャンパス、立地】

JR中央線快速 国立駅から約10分。

→新宿からのアクセスかなり悪い。通学時間帯は全て各駅停車で新宿駅から大学まで大体50分ほどを見込むべき。また、ダイヤ乱れや遅延が日常茶飯事なので、到着時刻が読みづらく出席を取る授業やバイト前移動には致命的。

...よって大体の人は京王、中央線、多摩地域在住を除いたら通学がかなりしんどく、国立、国分寺、立川エリアに一人暮らしする人が東京育ちでもかなり多い。実際僕もかなりきつかった。

○まちが大学のために作られている。落ち着きがあり、文教都市と言った感じ。キャンパスめっちゃ綺麗。歴史を感じる。流石国立大学。

ただし一橋の知名度がないゆえ国立は一橋とズブズブだが立川や国分寺に行くともう縁のない世界になってしまう。ローカル色がつよいのは否めない。東大や慶應みたいなキラキラ都心生活⭐︎は望めない可能性がある。

○大体三鷹より西側に一人暮らしする人が多い。中央線を新宿まで乗り通す人はかなり少ない。ノロいので、心理的距離が遠いし、総武や東海道とは異なり中央線の使い勝手が悪い。

○スポーツ系サークルはモノによっては国分寺から西武の支線でさらに田舎なとこに行かなきゃいけない。

【一橋の経済学部は「パラ経」】 

経済学部はめちゃくちゃ緩い。マジで緩い。

1.二外をやる必要がない。やりたいならやれる。

2.試験一発がほとんど、授業行く必要がない

3.必修はあるけど少ない。進級詰みにくい。

4.でもPACE(後述)は週2であり、出席必須の必修。逆にこれ以外は全部カモ。

そんな感じです。他学部からも羨ましがられる。

一橋は105分授業ですがまあ長い長い。飽きる。

まあでもオンライン併用だしまあマシかなって感じ。

GPAも取りやすいです。GPAが高いと他学部に転学したり留学しやすくなります。ただし、CAP制があり、1年で取れる単位数は上限がある。(確か44)

履修は、1年は入門、2年がマクロやミクロをはじめとした発展、3年からはゼミで少人数指導となるのが特徴。

1年の間はPACEという英語の授業がある。

一橋生の中では一番怠い授業とされる。Deeplなどのチートツールをいかに早く使いこなすかがポイント。

ただし週2で顔を合わせ、かつ席がシャッフルになるため15人全員そこそこ仲良くなる。授業が大体夕方にあるのでPACE帰りにみんなで飯に行くとかが通例。

【一橋のサークル、部活事情】

部活は東大と遜色ない。

サークルは種類が少ない。テニスが5個とかあるくらいで他は1ジャンルごとに1.2個。スノボサークルとかはなかった。さすがに東大、慶應とは天地の差。インカレは大体津田塾。レパートリーが少ない。ただし楽しめないわけではない。

新入生は4/2までにKODAIRA祭1年生委員に応募することを強く勧める。マジでこれ入るかで友人の作りやすさが変わる。

【一橋生の雰囲気】

穏便でいい人が多い。私文系ウェイはほぼいないし、東大にいそうなガチウェイもいない。良くも悪くも東大「分類」よりは真面目な印象を受ける。また、攻めに出る人より守りに出る人が多い気がする。これは敢えて東大でなく一橋を選ぶ人の特徴か。

地方勢が意外と多い。クラスによって雰囲気が異なる。英語がハイレベルなクラスほどワイワイしてる。

○ここからは僕の私的な話、仮面浪人の話になります。目を通したくない方は閲覧をここでやめてください。

 

 

 

 

 

 

 

【一橋に入ってからの感想と仮面浪人のきっかけ】

東大におちた(不合格体験記は過去記事参照)から後はぶっちゃけどーでもいいわというマインドで受けにいきましたが、結局一橋大学に受かった時は本当に嬉しかったし、周りからもよく祝福されました。入学式にも胸を張りいきました。しかし、ほんとはもう一浪して東大を目指したかった。(何故そう思うかは去年の不合格体験記を参照)でも親が絶対に許してくれなくてとりあえず進学(、また1年フル浪人は途中から遊びそう)となりました。

ちなみに結果は東大理一× 早慶理工● 慶應経済●でした。

一橋のキャンパスの雰囲気はバッチグーでJR中央線国立駅から徒歩10分、南武線谷保駅から徒歩15分(ただし駅前がしょぼすぎる)飲食店は日吉よりはショボ目駒場よりはかなりマシといった感じでしょうか。授業はオンライン6割くらいといった印象。

サークルには4月に入り、6月で「解散」しました。(名は伏せますが、実際入って新歓を回れば何を指しているのかはわかると思います。)新歓は回りましたが、一度入ったら身が引けないような運動系サークルは避けました。なお、文化系サークルはコロナ禍の影響で一橋当局に活動banされ仮死状態でした。(これも仮面のきっかけ)

 

高校同期が東大に200人弱いる事実、来年受け直せば理2なら95%は勝算があると思い、再受験を決意しました。他に思ったことは色々あるけどね。一番大きいのは、初めてAをとった2021年8月の模試から基礎を蔑ろにしたり、舐めプしてたのを後悔しました。僕の河合塾時代のダチで、誰がどう見ても「安泰ライン」なのに努力を続け、ブッチギリの演習量(例えば数学なら東大東工大京大の過去問、新数学演習、大量の模試の過去問、考え抜く数学etc...)で受かっていったのを見て、自分は中途半端な勉強しかしてないから、確かに外れくじを引く確率は十分あったと思ってしまいました。反面、自分はそれなりな演習量をしていたはずなのにな、とも思いました。とにかく、5ー6月くらいにはもう一度やってみよう、というマインドが形成されました。サークルは最後までやり切り、授業は7月に終了し、8月から勉強を本格にし始めた次第ですね。

本格決心は6月の終わりに駒場へ東大生となった高校同期遊びに行った後です。物理を久しぶりにやったら意外と覚えていたのに加え、単純に経済学思ったよりつまんねえと思ったのも理由の一つです。普通にアタマが理系脳に染まっちまったんだと思います。5月後半くらいに棚から苑田尚之先生の板書を手に取り、色々思うことがありました。折角高度な物理を身につけたんだし、無駄にするのはなんかなあとも思いました。

あと僕、東急線沿線に住んでいるので駒場はめちゃ近いけど国立死ぬほど遠いんですよね。中央線や南武線が通勤時間帯すごく使いにくい。通勤時間帯は、南武線は快速が来なくなるし中央線は特別快速の本数が少なすぎて、最速ルートをとっても往復150分は少なくともかかる事実(夕方、朝だと通常25分くらいで行けるのが40分くらいかかる。あとダイヤがしょっちゅう乱れて使い物にならない)にヘイトを貯める毎日でした。

あと、飲み会とか遊びって拠点新宿かなと思ってたのが蓋開けたら立川、国分寺なのが予想外でした。だから最後まで入れないからつまんないし、ちょっと一人暮らしするわけにもいかないし、これじゃ大学生活フルコミットできねえなあと思いました。

これは、一橋以外にかかわらず多摩地域にある大学を考える人みなにいえますが、多摩地域以外に住む人、一人暮らし前提の人以外はマジで気をつけた方がいいと思います。西武新宿線系統や中央線の三鷹以西は総じて利便性ゴミです。

仮面浪人の決心は期末試験前くらいがタイムリミットだと思います。

これが僕が仮面浪人を決心するまでの全てです。

次は②自分がどう一橋で過ごしたか

早慶理工との比較

僕がこの1年間でしたムーブ全てを紹介します。

 

 

【河合本郷】河合塾本郷校について

この記事では、河合塾本郷での生活面を解説します!

1.スケジュール

開講は4月半ばと、東大や慶應の入学式より2週間ほど遅いです。現役が惜しくない限りここで勉強習慣をつけないと未来は明るくないと思います。

4月 サクセスクリニック→クラス分けテストだが問題が雑すぎ。文系はこのクラスがクラスの雰囲気に直結するが、理系はそんなことなかった。(2022年度はサククリの結果でクラス分けがありました)

 プライムステージ駿台全国模試と対応する模試。ここでは東大A判定とって当たり前。開講から1週間での模試なので大差落ちの人なら受けるべきではないかも。

〜基礎シリーズスタート〜

5月 共通模試#1 記述模試#1

記述模試はめんどくさいが早慶理工模試だと割り切って頑張ろう。共通のこの時期の模試は素の力を測るため受けるべきです。

また、この時期に東大の英数の昨年度の解説をするセミナーが無料であります。

6月 特にないが、気を抜かぬように。

7月 夏休み突入 天王山である。

共通模試#2 記述模試#2 

8月 東大オープン、

A判定を取れなければマズイ。現役生をコテンパンにするつもりで。

9月 完成シリーズ(後期)突入

10月記述模試#3

11月 共通模試#3 →これは直前期のセットを増やすためわざと休むのもアリ。本当に共通模試は体力をとられますが、その長丁場の練習と捉えて出る態度も大事です。まあ結論出ましょう。

東大オープン

→もうこれで東大対策は一区切りくらいのつもりでやるべき。

12月 プレ共通テスト→これは出よう。目標点は800!

1月 突破シリーズ 1週間かけ共通テストの予想問題を全教科1セットずつやる会。一応解説授業つき。

 直前講習

やはり模試を短期的目標にし、点数変化を点と点でつなぎ分析する作業が大事だと思いました。

 

2.立地について。

後楽園、春日、飯田橋、水道橋が現実的な最寄駅

後楽園からは徒歩5分程度です。

場所を問わず生徒が集まっていました。

コンビニはファミマ、ローソン

ファミレスはガスト(かなり勉強しやすい)、サイゼ

カフェはタリーズベローチェ、マック(?)、スタバ、シビックセンター内にあるカフェ

が近隣にあります。

ドームシティは、無印が入ってたりメトロMにダイソーマクドナルド、丸善があり最低限の買い物には困りません。

御茶ノ水とくらべるとご飯屋はかなり少ないです。昼休み中に使えるのは松屋、MENSHO、マック、カレーの王様、ガスト、サイゼくらいでしょうか。ドームシティは常に混んでるため、丸亀や一風堂とかも入ってますが普段使いは微妙です。微妙に遠いし。自分は弁当か水道橋まで人と散歩ついでに食いにいくことが多かったです。水道橋、神保町は逆にめちゃくちゃ充実していて、ここの店探検が勉強合間の楽しみの1つでした。

カラオケとかは後楽園界隈にはなく、繁華街みたいな雰囲気ではないので派手な息抜きはしにくい環境ではあると思います。まあ神保町、秋葉原御茶ノ水は20-30分歩けば行けてしまいますが。

3.設備について

ロッカーが前期後期で各5000円ほどで使えます。学校と同等で、教材の持ち運びが省け便利です。

また赤本が借り放題です。1時間制限があるためコピーして返す感じです。

5階の自販機のレパートリーはかなりしょぼいです。徒歩3分でファミマに行けるのでギリ許容範囲です。

コピー機はコンビニと同等の価格ですがまあないよりはマシといった感じです。(IC専用)

自習室は2種類あり、空き教室を自由に使うタイプ、地下にあるブース式タイプがあります。満席になることは絶対ないです。ただし隣はよく埋まる。後者は携帯の電波が来ないようになっており、外部の音が遮断されるため徹底的に集中できます。個人的には地下で3時間集中→空き教室でしばらく暗記ものやって集中力回復→地下で集中みたいな使い方をするのが一番コスパいいと思いました。なお地下は昼休みは1時間それ以外は20分以内の離席制限があります。自習室カードと学生証が必要で、逆にこれさえあれば全国の河合塾の自習室が使えます。現役館はNG。自習室は平日土曜9時から21時半 日曜9時ごろから17時のケースが多いです。ただし夏休みなどは19時で締める無能ぶりが目立ちました。

黙食が推奨されていて自習室の隣に食事スペースがあります。

トイレはウォシュレット完備。エレベーターも使い放題です。(他の河合塾ではコロナ対策でエレベーターに乗せてくれない。)

フェローという添削を頼めるサービスがあります。これは河合塾の教材以外でもOKです前期はそれほどですが、受験が近づくにつれ物理、英語、社会の添削を受けるのは抽選となりかなり困難となった印象です。はやいうちに使おう。できる奴はよく活用してました。

ちなみに、河合塾にフロンティアホール的なものは存在しません。(コロナ対策)なのでクラスの垣根を越えた友人関係は作りにくいし、開放自習室以外何もしたくない人が行く場所がなくなります。といっても、開放自習室はちゃんとみんな自習してるから結局勉強する気が起きるといった好ループとなりますね。これを良いと見るか悪いと見るかは人次第でしょう。

チューターはかなりいい人がおおく、必要ならメンタルケアを徹底してくれたり、必要じゃなければ放任主義という感じでした。営業トークみたいのはしませんね。できる人にはそれ相応の対応をしてくれます。また、他塾と比べかなりよく生徒を見ているなとも思います。まあ1年を通して信頼できる人が1人いれば十分だとおもいます。河合塾は結構マスプロ的教育感がありますが、本郷校は人数が少ないからか例外感がつよいです。

時間割についてですが、あんなパンフレットみたいにバランスとれたものになるのは稀で午前上がりの日や5限までの日などまちまちです。なんだかんだ家直帰型以外はおおむね20-21時半くらいまで残って自習する人ばかりでしたけど。1限スタートは徹底されてますね。9時に登校できないやつは受験に勝てない!まあ筆者は遅刻しまくりでしたが。

周辺の雰囲気としては、少なくともハイパー理類演習や文アド上位クラスでは東大以外には無興味といった感じで、一途な人が多くとてもハイレベルな体験ができました。鉄緑会から流れてきた人より地方からの上京勢が多いと感じました。駿茶の上位層は鉄緑会出身や灘生が多いですね結局。賑やかなタイプの人間は文系なら河合本郷、理系なら駿茶に多いイメージです。

 

浪人というのは、初めは重く暗いものですが、仲間を見つけ自分の勉強法を確立し程よい息抜きと質の高い勉強を繰り返せば思ったより東大への距離は狭まるものです。あまり気を張らないで。1年後に浪人が最高ではないけど悪くない楽しい選択肢だと思えるはずです。河合塾本郷校で良い浪人ライフを!

【東大理系浪人】河合本郷ハイパー東大理類演習の体験記

筆者はこの1年間河合本郷でハイパー東大理類演習クラスに所属してきました。去年予備校選びにおいて情報不足だと感じたので典型的な疑問にはお答えできるような記事を作りました。後輩の役に経ちますように。およそのことは書きましたが、テキストやカリキュラムの詳細は河合塾でテキストの中身を見せてもらったほうが早いです。

①コースについて

○ハイパー東大理類演習と無印東大理類があります。今年まではsegと提携したプレミアムクラスがありましたが成績がハイパーと比べて微妙で足を引っ張っていたのか知りませんがなくなりました。

ハイパーは、前期は基礎(東大でも基礎は重要)事項の強化と穴埋め、後期は演習といったクラスです。人数感は80+50といったところでしょうか。今年は100-120人規模になると予想しています。このコースの特徴は、英語国語社会を計8-9講座のうち5講座選択することで、授業が必要ないと思う分野を合法的に切って自習にまわすことができるので、僅差落ちや自分の指針が定まっている人におすすめです。レベル感としてはオープン、実戦A判定が人権です。駿台お茶3号館(以下駿茶)SYくらいのレベル感は有ると思います。(特に今年はSXにも匹敵しうりました。上位層は)入るにはオープンや河合塾主催模試での一定偏差値(B判定くらい?)のデータを河合塾が把握しているならそれでOK,もしくは、個別の判定試験(慶應理工の標準以下レベル)を受ける必要があります。試験の作りが雑かつ何回も受けれるので連打すればまあ3.4回で受かるんじゃないかなあと思います。

合格率については、結局医学部等に流れる人を含め、6-7割くらい以外は受かります。

また、今年僅差レベル落ちならあなたは間違いなく減免制度を使えるでしょう。

OPの成績で最大30万、個別試験(慶應レベル)で7割ほど取れば50万といったところでしょうか。10万から50万まで減免のグラデーションがあります。今年からこの制度ができましたがこのおかげでかなり優秀層をつれてるなって感じです。

減免を使えば講習を考慮して40万程度にまで抑えれます。駿台演習が講習考慮して100万程度と考えれば、かなりアリな選択ではないでしょうか。

無印(東大理類基礎強化)クラスは、東大というより東工大や地方医学部が第一目標になるオチが多いです。オープンの平均点差は40-50ほど、少なくともAが当たり前の環境ではないです。授業は劣らずそれなりにいいです。土曜日の授業があるのと平日が1-5限までみっちり詰め込まれてるケースが多く、授業を切らないとろくに自習はできないだろと僕は思っています。駿台の東大無印理系(SB以下)よりはだいぶマシですが。(駿台はSX-SZ.SAからしか東大はほぼでない。)クラスの仲はこちらの方がいい。

②講師、カリキュラムについて

まず、どこにいこうとも塾のカリキュラムに100%依存するのはやめるべきです。本当にできる人は弱点をみつけ自分で参考書で穴埋めするものです。

物理)河合塾最大の武器、物理の苑田先生がお辞めになったようですが、彼の遺作であるハイパー自習用問題集は本当に素晴らしい。テキストも強い。(問題集は約100問強テキストは40問強です。)これさえあれば参考書の穴埋めなしに大体の物理は攻略でき、得点源になります。(ただし、今担当の先生はあまりハイパー問題集に好意的ではないみたいですね)苑田先生は、少ない問題に対し質の良い考察、設問を超えた考察が大事とおっしゃっていました。苑田先生なしでも十分なクオリティを保証します。

化学)網羅性はあまりよくないです。参考書の網羅型問題集をやりこみながら演習としてテキストをやるべき。1回当たり6-7問くらい。プリントで解答を配ってくれるからありがたい。

予備校に網羅性を求めるなら駿台には勝てないかも。また基礎概論の説明は皆無に等しいです。東大難易度のアプローチが主役。

化学に革命を起こしたい方は駿台の化学特講1.3をとるとよいでしょう。

前期後期で4回ほど東大型テストゼミ後期で6回ほど実質的2問(小問4問)演習があります。過去問とのかぶりはほどないです。出典は過去のオープン(少なくとも2015よりは古い)が多めなので近年のセットをやるなら東大模試の過去問の方が良いでしょう。逆に問題は被りがないから良き。

数学)ハイパー①、ハイパー②、演習の3種類がある。全て講師は別が割り当てられます。通期で講義型なのは演習のみ。これはおおむね東大でやや難以上の問題を1回3問予習して授業を聞く感じです。大学への数学考え抜く数学、もしくは駿台の研究教材みたいなものです。質は高くかなりの重要度です。36+36問。

ハイパー①ハイパー②は、前期は8回テキストで典型問題の確認(1回6-8問)を行った後4回4問演習(直前にやったテキストと関連した分野)をやり、定着度を確認します。

後期は片方が実戦的な6問演習6回、もう片方が4問演習分野別12回です。 雲兄弟、森茂樹、コバタカみたいな看板講師はいません。高坂先生と刈谷先生が名実ともに群抜けてるくらい。ただし、どちらにせよベースでやる参考書も同時並行でやるべきです。

3完から4完を目指すなら、京大、東大、東工大(、一橋特に後期)の赤本と新数学演習、掌握などでとにかく演習料を稼ぐことを強くお勧めします。ただし、他の強化を疎かにしないように。

 

以上が必修科目です。

英語、国語、共通対策社会は細かくコマが分かれておりそれを選択していく感じです。

英語)英語は、前期後期で授業内容が変わるものが多いです。

前期 ○comprehensive english(コンプリ)→ネイティブ講師と英作やリスニング(東大型ではない)をやる授業。文系では切る人多発だったが理系では大人気だった印象。ネイティブの自然な英語に直に触れれる唯一のチャンスです。繰り返しますが、英作文、リスニング共に形式がかなり逸脱している上、ネイティブの感覚と受験英語の合致は必要十分条件ではないことに注意されたし。

○英文解釈→和訳構文解釈をメインにやる授業。4B対策。1回4B2問ぶんくらいをやる印象。昨年度は、先生のご好意で毎週徹底的な添削がありました。

○長文読解→私大長文が多め。東大対策の授業ではないため、基礎力がない人にはいいが、実力がある人なら参考書を進めた方がいいかも。あまり優先度は高くない。

○英文法→講師の当たり外れが激しい。サブテキストがかなり網羅的で有能。私大の文法問題をやっていくネクステージに似た感覚。講師によっては4A対策をやったり関連知識をたくさんくれたりとまちまちな印象。あまり好きではない。

○英語表現→終始和文英訳にフォーカスしている。英作表現自体の網羅性は微妙だが、文法的アプローチは完璧だと思う。どちらかと言うと慶應経済の和文英訳みたいなタイプが多い。 これも網羅系参考書と組み合わせ演習として1回3問ほどの和文英訳を解き添削をうけることで真価を発揮する。

後期

○東大英作文、東大リスニング→引き続き講師はネイティブ。英作、リスニングは隔週で行われる。英作は添削は充実しているが過去問の使い回し多め。リスニングは別にキムタツでよくね?という感じだがストレジーやネイティブならではのアプローチをご教授いただけるからアリかも。ただし、形式が逸脱している上ネイティブと受験英語のry)

○英文解釈演習 前期と変わらず。

○英語表現演習 同上。

○英文法演習 同上。

○東大英語 これが河合塾駿台との差別化ポイントかな?

1A.1B.4A.4B.5のなかから3問演習のテキストが12回。(予習型。)東大オープンの過去問が多いのでレベルは高いです。駿台はそういうテキストないです。

最後に講師についてまとめて記述しておきます。昨年度は英国については高沢、墺といった看板教師は文系もしくはプレミアム理系に投入されていて次点教師がハイパーを持つ感じでしたが、プレミアムが廃止されたことで看板教師がハイパーに投入される可能性が出てきました。詳しくは訪問時にチューターに聞いてみましょう。理数系は間違いなく看板級が配属されるはずです。

国語

○現代文論述→唯一選択率が半分を切る授業。授業は良質だが、東大に受かることが目的なら講習などで短期集中でやる方がコスパ良いかも。

○古文論述→前期は1から文法をやり後期は本格的に演習する授業。1回長文1問。宮崎先生は、丁寧に文法分析し正確に現代訳することの重要性を訴えていました。東大の過去問は扱いません。また、この授業では先生のご好意で毎回訳の添削がありました。

○漢文論述→前期は1から文法をやり後期はテキストが1回2問セットの東大過去問演習となる。三森先生が特にわかりやすい。この授業で勝手に東大の過去問演習は15年分くらいできる。

どれも4回に1回くらいで添削があります。

センター社会

地理)テキストの網羅性抜群。講師も看板級が投入されています。80点ほどならこれだけで十分。講師の口頭知識が今年かなり的中しました!おすすめです。

○おすすめ講習(それ以外カスという意味ではない)

⭐︎東大英語(夏、冬、直前)

→模試の過去問以外に2017以降の形式の東大型演習のネタが入手しにくい為。

直前講習の問題は、今の東大の理数系の露骨な難化を反映しきれてなく、本番セットというよりセンターボケ対策とみなすなら化学物理数学の直前講習をとるのもありでしょう。

⭐︎本番3日前にある東大英語テストゼミ

⭐︎東大物理(夏冬)→単純に良問揃い。

講習の取りすぎには注意すべきです。1ターム1コマが予習復習自習が成り立つ限界ラインです!通期テキストを完璧に理解するのを優先することが大事です。

結論河合塾は、物化数はある程度できるがいきなりガンガン過去問レベルの演習に不安がある人、英語国語にあまり勉強をさきたくない人、むしろ英語国語をフルでとって徹底的に鍛えたい人、鉄緑の教材が消化不良の人におすすめです!河合塾本郷はたしかに文系のイメージが強いですが減免ができてからは理系も駿茶上位層と劣らないレベル感でした。

結局のところ、両者をきちんと比較して納得した方に通いましょう!

追記3/19  どうやら河合塾が、文理ともに上位クラス合格率85パーセントをうたっているようですが、文理ともにダウトです。理系だと、そもそも最終的に東大志望となるのが全体の8割弱で文系も京大、一橋にシフトが多少はいます。 理系文系ともに合格率は志望者を母数として体感65-70%ほどかと。まあネガキャンじゃなくて、入るだけじゃうからんよ、といいたいわけですね。これは駿茶も同じ。

最後に、予備校のクラスは実力より少し高めの水準で選びましょう。周りができれば危機感を感じ自分も伸びるケースは多いです。 (追記終わり)

次回はスケジュール、雰囲気、設備について解説します。